Director+illustrator+Designer
NHK大河ドラマのスタッフを経て独立、馬小屋の上階に事務所を構えてデザイン・映像・イラスト制作を請け負う。その後は外資系金融マンとweb3業界を経て、浮世絵を描いたり人間国宝の撮影を行い、好奇心の赴くままに生活しながら自分探しの旅を続けています。仕事を通じて、才能と生命力にあふれた人たちに出会い薫陶を受けることは、人生の大きな楽しみとなっています。
おごチャン企画公演『戦隊!鷺ノ宮元子』における、ロゴデザイン・フライヤーデザイン・ポスターデザイン・24Pパンフレットデザイン・連番チケットデザイン・特設webサイトデザイン・デザインチームの進行管理を行いました。イラストは出演者の秋吉織栄さんが描かれています。
小劇場ではなかなかお目にかからない7,000円 (税込)という強気な値段設定が設定されていましたが、特製パンフレットもプレゼントという至れり尽くせりのサービスで納得の料金でした。稽古の進捗は随時youtubeで発表され、シナリオの方向性をSNSのアンケートで決めるという実験的な取り組みもあり、現代的なプロモーションが行われていました。
デザインをするにあたって演出からの要望といったものが一切なかったため、別のアプローチでデザインテーマを設定しました。それは「下北沢の往来を歩いていてふと看板が目に入った時に足を止める派手さ」です。3メートル離れた距離から見ても、なんだかよくわからんが目立つ色彩を取り入れ、お客さんの好奇心をくすぐることができればいいなとデザインしています。本来は劇的なモチーフや演出的意図を取り入れた構成にしたいと思っているのですが、まあ出て来ないので仕方がありません。チラシというのは舞台と観客とをつなぐ最初の架け橋なのですから、観客にどのような印象と期待とを抱いて劇場に赴いてもらうのかを含めて、演出家は舞台の外の要素も演出をするべきではないでしょうか(残念ながら小劇場の世界ではそうした演出家と仕事をできたことがありません)。今作では出演者がイラストを描いてくれたので、だいぶ作りやすくなりました。
担当した作業量が極めて多かったので、デザインにどれくらいの工数がかかっているかを他のスタッフにも理解してもらえるよう全タスクを記載したガントチャートを作成し、進行管理も兼ねて共有していました(どの程度効果があったかはわかりませんが)。
副産物として、全スタッフのタスクを記しておけば、今後の公演の虎の巻になったと思うので、次回また機会があれば制作タスクを網羅したガントチャートを用意しようと思っています。